OBONO’s Diary

へっぽこプログラマの戯言

どろろ

最終回を観たので感想をば。

高校生の時に原作を読んだことがあり、自分にとってはなかなか面白かったので、アニメ化されるのを知ったときには放送が待ち遠しかった。監督が「るろうに剣心」と同じ人との事だったので、その点でも期待が高まっていた。
実際に放送が始まってからは、割と良い感じで原作をアレンジしつつ、期待を裏切らない内容だったと思う。原作には割とギャグが多かったが、基本的にはシリアスな雰囲気で話が進んでいく。内容が内容だけに、残酷なシーンやグロテスクなシーンも多く、カミさんからは早々に「私がいる時には見ないで」と釘を刺されてしまった。

百鬼丸が途中まで全然喋らないというのは、なかなか奇抜だった。原作では、どろろと百鬼丸は良い者、鬼神や醍醐サイドは悪者――という感じでハッキリしていたが、今回のアニメではハッキリとそうなってはおらず、特に22話では百鬼丸は完全に悪役になっており、ちょっと話に深みを入れている。
ただ、結末までの話の展開があまりに駆け足だったのがちょっと残念だった。原作には確かに農民たちの蜂起の様子が描かれていたのだが、今回のような独自な話の展開なのであれば、無理に原作の要素を組み込まなくても良かったんじゃないかなと。
あと、育ての親である寿海を最終話に登場させて、結末に巻き込む必要があったのだろうか。まぁ、そのあたりは脚本家による何かしらのメッセージが込められていたのかもしれない。

まぁ、いろいろ思うところはあるものの、概ね満足。なかなか楽しめたと思う。
それにしても、ある程度アレンジされているとはいえ、このような話を50年前に描いていた手塚治虫は、やはりマンガの神様だったんだなぁと改めて思い知らされる。