OBONO’s Diary

へっぽこプログラマの戯言

オリエント急行殺人事件

昨日、今日の二夜連続で放送された、三谷幸喜脚本の「オリエント急行殺人事件」を観た。昔の映画版、割と最近のテレビドラマ版の両方を観た事があるので、ストーリーは大筋で知ってはいたのだが、舞台を日本に移すという大胆なアレンジのお陰か、登場人物の人間関係を正確に把握する事ができた。海外版だと、登場人物が多いせいか、役者の区別がつかないんだもん。
ストーリー自体は割とシリアスに展開するんだけど、ところどころコメディっぽくなってしまうのは、三谷幸喜の意図するところなんだろうなぁ。そして、今回の目玉である「犯人側の視点」だが、これはこれで非常に楽しめた。事件を解明する探偵は、それはそれで大変なんだろうけど、この事件に限って言えば、事件を起こす側も相当な苦労を要しているわけで、その描写が何とも珍妙だった。現実問題、こんな大それた計画殺人はあり得ないんだろうね。
…にしても、最後は何かハッピーエンドっぽい雰囲気になってしまったのは、ちょっと頂けないかな。いかなる理由であれ、殺人は許されざる犯罪であり、人はその罪を重く受け止め、一生背負って行くべきだ。これじゃ、人殺しも事情次第では良しとするみたい雰囲気じゃないか。原作もそんな感じなのかしら。